10月3日は、札沼線が全線で開通した日です!
1935(昭和10)年の10月3日、石狩当別~浦臼間が開業し、札幌駅の隣駅である桑園駅と、留萌本線の石狩沼田駅を結ぶ札沼線が全線開通しました。
路線名の由来は「幌」と「石狩田」です。

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少し過去に戻りたいと思います。

時は1931年10月10日に北側の石狩沼田~中徳富(現:新十津川駅)間(34.9㎞)が札沼北線として開業したのを皮切りに、南北双方から建設が進められていき、3年後の同日(1934年10月10日)中徳富~浦臼間 (13.8㎞) が延伸開業、翌月11月20日札沼南線として、桑園~石狩当別間 (25.9km) が開業しました。

そして、翌年1935年10月3日・・・
残りの浦臼~石狩当別間が開業しました。それに伴い札沼線と現在の名称に変更されました。

しかしこの札沼線、全通から10年も経たない1944(昭和19)年までに、「不急不要線」としてに石狩当別~石狩沼田間が休止されてしまいます。レールもはがされ、樺太での鉄道敷設に利用されました。

戦後10年ほどが経ち、ようやく1956(昭和31)年、桑園~石狩沼田間の全線で運転が再開されます。

ですが、それも長くは続きませんでした。
1972(昭和47)年6月、利用者が少なかった新十津川~石狩沼田間が廃止。札沼線は現在の桑園~新十津川間だけになってしまいます。

民営化後の1991年には「学園都市線」という愛称が設定され、「札沼線」という線名を使われることはだんだんと無くなりました。
(ちなみに、関西のは「学研都市線」です。)



そんな、波乱万丈な人生を歩んだ札沼線ですが・・・

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いよいよ、末端区間の北海道医療大学~新十津川間も廃止されるカウントダウンが始まりそうです。すでに、廃線予定沿線自治体の月形町、浦臼町、新十津川町は廃線を容認しているそうで、反対している当別町も近々容認するようです。


札沼線北海道医療大学~新十津川間(札沼北線)は、2006年11月にJR北海道が「単独では維持困難」とした10路線13区間のうちの一つです。

2018年2月に北海道の有識者会議が公表した『鉄道網のあり方』では「他の交通機関や利用の状況などを踏まえる必要」と表記され、北海道も廃止を受け入れる方針を示唆していました。同じ時期に、JR北海道は、札沼線の代替交通案を提示しています。

札沼北線の沿線には、当別町、月形町、浦臼町、新十津川町の4町がありますが、このうち当別町を除く3町はすでに廃止受け入れを表明済みです。北海道新聞2018年10月2日付によりますと、残る当別町も廃止を受け入れる方針を固め、10月中旬に開催される札沼線沿線まちづくり検討会議で4町として廃止受け入れに合意し、表明する見通しとなりました。

道新によると、「当別町の宮司正毅町長は『JRとの協議は大筋合意に至った』と話している」とのことで、廃止後の代替交通に関するJRとの話し合いも、一定段階まで進んでいるようです。(10/2 タビリス)

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問題はいつ廃止届が提出されるかが焦点になっているようです。

鉄道事業法では、路線を廃止する場合、1年前までに国土交通大臣へ届け出なければなりません。法律上は地元との合意は必要なく、国土交通大臣の通知があれば、1年以内の廃止も可能です。

過去の鉄道廃止事例では、地元と合意後、届け出をして1年後に廃止する場合が多い。札沼線についても、今後自治体と正式協議に入り、届け出から1年後に廃止するならば、スケジュール的には2020年春(2019年度末)が一つの区切りになりそうです。それより遅くなる場合でも、2021年春(2020年度末)には、札沼線の末端区間が無くなる可能性がある。。。


札沼線 北海道医療大学~新十津川間の具体的な代替案は下記の通りです。

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2018年2月16日に、まちづくり検討会議において、JR北海道は新しい交通体系の案について、石狩当別~新十津川間を以下の3区間に分けて提示した。いずれの案も代替交通の運行は地元事業者による運行を要請しているが、国・北海道の補助の活用のほか、初期投資費用と運行経費を当面の間(江差線の例を参考に18年間を想定)JR北海道が負担するとした。

なお、仮に沿線自治体が第三セクター鉄道として運営した場合でも、支援額はバス転換相当額が上限となり、将来バス転換となった場合の費用は自治体負担を要請している。

石狩当別~石狩月形駅間
この区間は並行バス路線が存在しないため、バス路線を石狩当別駅 - 北海道医療大学駅 - 月形町間に新設し、本数は現行の列車より増便(15本→18本)し、月形高校への通学輸送に配慮するとしている。また、残存する石狩当別~北海道医療大学間は列車を増便の上、北海道医療大学駅にバスターミナルを新設し、札幌方面からの列車と月形方面からの代替バスの乗り継ぎ拠点として整備するとしている。

石狩月形~浦臼駅間
この区間の並行バス路線は、2003年にジェイ・アール北海道バス(石狩線)が撤退したため、その代替である浦臼町営バス晩生内線が石狩新宮~晩生内市街~浦臼駅間に平日のみ1往復運行されるほかは存在しない。
このため、月形高校への通学輸送を含む交通手段(バスもしくは乗合タクシー)を月形町~浦臼町間に新設し、また、浦臼町内から札幌方面への移動手段として、浦臼駅 ~鶴沼市街~奈井江駅間の浦臼町営バス新うらうす線を土休日運休から毎日運行へ変更するとした。

その後、浦臼町では廃止受け入れ時に、浦臼町~月形町間の町営バス新設と、町内から美唄市までのデマンドタクシー運行を検討しているとした。

浦臼~新十津川駅間
この区間は浦臼駅~新十津川町役場~滝川駅間を運行する、既存の並行バス路線(北海道中央バス滝川浦臼線・滝新線)の活用を要請しつつ、意見を伺い検討するとした。

その後、新十津川町では廃止受け入れ時に、代替交通は上記のバス路線を維持するのみで新規路線の設定はしないことを表明している


私も新十津川町の方とお話をしたことがあるのですが、地元の方はやはり1本しかない鉄道を利用することはないようです。
札幌に出るのは車利用が多いようですし、急用でもバスで滝川に出て特急に乗ってしまうとのことです。

新十津川町としては、利用促進しており駅前のカフェなどは鉄道ファンに大いに盛り上がっているのですが・・・
実態としてはこれが現状なんですよね~

コレ同じことを前にも書いたんですよね~
それが、旧江差線木古内~江差間・・・
またしても、同じことが原因で鉄道の廃線・・・なんていうか悲しくなりますね。。。

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