もう、忘れている方も多いかと思われますが・・・
江差線木古内~江差間が廃線になってから2年が経過しました。

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2年前の今日、木古内~江差間が正式に廃止されました。
そして、早ければ今年中に留萌線の留萌~増毛間も廃止されそうな状態です。

今一度、江差線 木古内~江差間が廃止になったおさらいだけしておきましょう。

単刀直入に言えば、利用客が少なかったからです!

廃線発表前の1日の利用者は41人程度だったそうです。その客の大半は湯ノ岱~上ノ国の上ノ国町間の移動に利用していた上ノ国町の人たちです。もちろんその中に江差・上ノ国から木古内方面に通勤通学していた人も居ると思いますが、大半が区間利用でした。

なら、江差町に住んでいる人はどうして利用しなかったのか?

江差町の人はわざわざ木古内を経由していく江差線を使うより函館に直接行けて時間的にも早いバスを利用しています。

そもそもの問題として、江差駅の場所が問題なのです。
江差駅は市街地より10分ぐらい離れた場所に位置しています。

それが大きな原因でした。
バスは函館から大野国道と呼ばれる国道227号線を通り峠を超えて江差の市街地を通り江差駅・江差バスターミナルへと向かいます。
江差駅の市街を通り江差駅より上ノ国側にある江差バスターミナルに入る訳ですから、そりゃ市街地に近いバス停を利用しますよね。

バスの本数は鉄道より少ない5往復ですが、バスのほうが利便性はあるのです。
こちらの所要時間は約1時間30分。対して当時の江差線は木古内を通ること特急の通過待ちをしていたため2時間~2時間30分もかかります。

もともと国鉄の赤字83線に入っていたのに廃線を間逃れたのは、津軽海峡線の一部を形成する木古内~五稜郭間があったからといっても過言ではない。
枝線である江差~木古内間が残ったのは、当時、道道5号線の整備状況がよくなかったのが原因なのですが、ここ数年でそれは改善し全区間2車線を確保できる道となりました。

こうなってくると、上ノ国町の人も自動車での移動が増えるわけです。
自動車での移動が増える=鉄道の輸送力が落ちるという現象になります。

その結果、1日41人という結果として反映されていたのです。

ちなみにこの結果、同年に廃止となった岩泉線とほぼ互角に戦えるほどのレベルでした。

木古内~江差間が先行して廃止になったもう1つの理由としては、北海道新幹線が開業した後、五稜郭~木古内間が移管されることが決定しており、この木古内~江差間だけが孤立区間となってしまう事が懸念されたため、2014年5月11日を持って廃止することになりました。
その後、2015年3月2日五稜郭~木古内間も事業廃止届を提出、同年6月には第三セクターの道南いさりび鉄道が第一種鉄道事業を認可され、正式に存続することが決定しました。

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そして、今年3月25日を持って80年の歴史に終止符を打ちました。
最終日には、線内で唯一の直営駅だった木古内駅の電光掲示板に「さようなら江差線」と表示したそうです。
翌日以降、木古内駅は新幹線の方に移管され無人駅となってしまった。そして今まで旅客扱いをしてきた1~3番線も閉鎖となった。

現在は道南いさりび鉄道が木古内~五稜郭間の輸送を引き受けていますが、JR時代から大幅に運賃が値上げされ、地域間輸送に支障をきたしており、特例のオプション券で通過が認められる「青春18きっぷ」利用者は途中下車出来ない関係で売上には期待できないでしょう。
ただ、「はこだてパスポート」が渡島当別から木古内まで延長された関係で少しは期待できるかもしれませんが難しいところでしょう。

あとは、「ながまれ号」利用客をどれだけ呼び込めるかでしょうね。

木古内に関しては、江差や奥尻島、松前へのアクセスの拠点となることと首都圏や東北からのアクセスが飛躍的に向上したことから「はやぶさ」利用客をどれだけ木古内で下車させるかというところでしょう。
現時点で言えば、新幹線と道南いさりび鉄道の接続が悪いということと、木古内で下車した客をいかにして函館へ輸送させるかと言うところです。
どうせなら、数本は電車をJRから貰っておいた方が良かったんじゃないかと思うんですがね・・・
新幹線と接続する快速を新設すれば、新函館北斗に対抗できると思うんですがね~

新幹線が開業した木古内の今後も要注目という感じでしょう!

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ただ、忘れないで欲しい・・・
木古内~江差間に鉄道が走っていたということを・・・

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最後に・・・
この書庫は今後、JR北海道傘下から東日本私鉄の傘下に変更し、「道南いさりび鉄道(旧江差線)」とする予定です。