久しぶりに連日の更新です。
本日、JR東日本盛岡・秋田支社がある発表をしました。
来月1日~9月30日まで開催される「青森県・函館観光キャンペーン」の一環として2002年東北新幹線八戸延伸時に廃止された快速「海峡」号を13年ぶりに復活運転するそうです。
昔、撮影していた唯一の「海峡号」の写真。
アルバムで保存していた写真をスキャナーしたのでビニールが映り込んでしまいました。
それでは、快速「海峡号」について解説していきたいと思います。
快速「海峡号」は1988年3月の青函トンネル開業と同時に運行を開始した列車です。当時この列車の役割は青森~函館間を結んでいた青函連絡船の代替として登場しました。
なので、快速であり格安で時間がかかること無く北海道へ渡ることが出来たので、非常に重宝した(特に青春18きっぷユーザーとか)列車でした。
編成はED79形電気機関車と50系客車で組成されており客車内には青函トンネルの断面が描かれた車内表示器も設置されていました。
そんな海峡号ですがこの列車にはもう一つ役目があり、青函トンネル開業で一躍有名になり昨年のダイヤ改正まで存在した「竜飛海底駅」と「吉岡海底駅」への輸送です。青函トンネルブームに乗じて多くの人を海底駅へと運びました。
皆さんはすでに、忘れられた周遊券覚えていますか?
「ゾーン539」という切符があったことを・・・この切符で吉岡海底駅や竜飛海底駅を見学することができたんですね~
ちなみに「539」というのは青函トンネルの約全長です。青函トンネルは53.85㎞なので「約53.9㎞」からの小数点を消した「539」となったのです。
この列車は快速ということもあり、途中いろいろな駅に停車しています。
津軽線内では油川駅・奥内駅・蟹田駅、海峡線内は竜飛海底駅・吉岡海底駅・知内駅・木古内駅、江差線内では上磯駅にも停車していたというのが最大の特徴です。
ちなみにすべての駅に停車していたわけではなく、一部の列車が停車していただけです。ただし、今と同じ蟹田・木古内・五稜郭の駅には全列車が停車していました。
上々の滑り出しを迎えた快速海峡ですが・・・1995年には青函トンネルブームは終焉し、運転本数減少の一途をたどります。
歯止めのかからない減少を食い止めようと、JR北海道のいろいろな取組をしだします。
1997年には1往復が「はつかり」に格上げし7往復へと減少します。これにより「はつかり」の北海道への上陸を果たすことになります。
同時に海峡号ではカラオケ個室を設置したカラオケカーを編成に組み込むようになる。
開業から10年が経過した1998年3月からアニメ「ドラえもん」とタイアップをし「ドラえもん海底列車」の運行を開始します。
当時は、大山のぶ代ドラえもん真っ只中ということもあり大山ドラえもんが車内放送をしたり、函館駅の発車メロディーがドラえもんのうたに変わったりとしました。
これ以降7往復で5両ないし4両での運転が2002年のダイヤ改正前まで継続します。
そして、11月30日最終運行日を迎え・・・
東北新幹線が八戸延伸したのと同時に特急「はつかり」・快速「海峡」は廃止され特急「白鳥・スーパー白鳥」に置き替えられます。
それにより、今まで青春18きっぷで渡れた北海道へ渡れなくなるのではないかという問題が浮上し、青春18きっぷが無くなるのではないか?とか噂されていましたが、蟹田~木古内間特急の自由席に乗れる特例が設けられ存続の危機は脱しました。
これを第一次青春18きっぷ存廃問題というのです。(←私がかってに付けただけですw)
ちなみに、第二次青春18きっぷ存廃問題というのは今年の北陸新幹線による北陸本線の三セク化。来年は北海道新幹線開業により第三次青春18きっぷ存廃問題が起こる可能性があります。
そんな、歴史をたどった快速「海峡」が13年の時を経て蘇ります。
今回の復活運転は、団体臨時列車としての運行になるため、通常の切符では乗車できません。
6月15日14時から、JR東日本の旅行センター「びゅうプラザ」で『復活 海峡号』を利用する旅行商品が発売されます。旅行代金は大人1人・青森発着の場合、往復とも『復活 海峡号』を利用する日帰りコースが1万3600円、復路は特急を利用する日帰りコースが1万1000円、復路は津軽海峡フェリーを利用する1泊2日コースが1万9800円。いずれも記念乗車証や特製駅弁が付きます。
車両は50系客車が全車廃車となっているため、14系客車に変更となります。
ただ、機関車は未だに現役ですのでED79+14系客車での運転となります。
運転日は7月4日!
運行時刻は、往路が青森9時44分発~函館13時02分着、復路が函館13時38分発~青森17時34分着。14系客車を使用し、EF79形がけん引する。車内では、往路で竜飛定点(旧・竜飛海底駅)、復路で吉岡定点(旧・吉岡海底駅)の駅名標と記念撮影ができるほか、駅スタンプを押すこともできる。また、当日は9時から9時45分まで、青森駅の5・6番線ホームで観光キャンペーンのオープニングセレモニーと『復活 海峡号』の出発式が行われる予定です。
約13年の時を経て復活を果たす快速「海峡」この列車こそ青函トンネルの初期の姿を知っている列車です。来年にはその青函トンネルを新幹線が走行することになります。
約28年が経過し客車から新幹線へと変わる青函トンネル。そう考えると感慨深いものがありますよね~。
乗りたいし写真撮りたいのですが、1週間前に北海道に行くので多分無理ですね~
皆さんのご報告を私は待ちたいと思います。